レポート&スタッフブログ
街が水没した岡山県倉敷市真備町は被災後に時間がたった後も、放置されたままの住宅も!
平成30年7月豪雨によって、岡山県倉敷市を流れる高梁川水系高梁川と小田川の水位上昇等に伴い、小田川及びその支川の6箇所で堤防が決壊し、倉敷市真備町は水没。広い範囲で浸水被害が発生しました。
浸水面積は東京ドームの約255個分に当たる約1,200haにも広がり、浸水深が住宅の2階屋根まで達する5m程度になるところもありました。
死者57名(うち関連死5名)、重症9名、軽傷111名、全壊家屋4,645棟、半壊847棟、一部損壊369棟にも及んでいます。(2019年3月 岡山県「平成30年7月豪雨」災害検証委員会より)
(一社)防災住宅研究所では真備町の応急仮設団地全6か所で今年1月〜2月にかけて住宅金融支援機構やファイナンシャルプランナーの方と共に「お金と住宅相談会」を開催させていただきました。中には東日本大震災で液状化によって住宅が全壊。
岡山県倉敷市に住む甥っ子から「岡山は安全だから」と移り住み家を木造の平屋を建てたところ、水没し全壊認定され、「どうしたらいいの・・・」と途方にくれられている方や、新築し1年で被災。水害保険に入っていなかったことで保険がほとんどおりない状態。残債が2800万円もあり、債務免除できないものか弁護士に相談中という方などもいらっしゃいました。
真備町応急仮設住宅での相談会風景
私は被災地で何度もセミナーや講演をさせていただいていますが、「災害に強い住宅、弱い住宅」や、「災害で壊れる住宅を建ててはいけない!」というテーマでよく話をさせていただきます。
前述した真備町応急仮設住宅の相談会ではこのようなことがありました。「なんでもう少し早く来て講演してくれなかったんですか? 先週木造住宅メーカーと契約したばかりです」というものでした。
「1週間でしたら、まだ着工には至ってないでしょう。解約されたらどうですか」というと「契約の手付金を100万円振り込みました」と言います。
「大丈夫です。クーリングオフというものもあります。解約を申し出てください。
一生の買い物ですから本当に納得して買うべきではないですか。
ご心配ならアドバイスしてあげますから」と言って別れたのですが一向に連絡がありません。
1週間後心配になって仮設住宅を訪問してみると「解約はしていません」と言います。
「一度契約をしてしまったから、解約は言えない」というのには困りました。
「日本という国は巨大地震や巨大台風、ゲリラ豪雨など、必ず襲ってきます。
もし、このまま木造住宅を建てて、何千万円もかけて建てた家が損壊してもいいのですか?
さらに家族の命にかかわるようなことがあっても、住宅メーカーは一切責任を取ってくれません。
それでも本当にいいのですか」と訴えても、その方の決意を変えることはできませんでした。
他にも私の話を聞いて、「今回被災したことで、本当に災害に強い住宅を夫婦で探していました。
もう着工が始まっていますから、今更変更することができないのが残念です」と、本当に悔しそうにされているご夫婦がいらっしゃいました。
災害に対して危機意識をお持ちの方は、私の話に共鳴をしてくれ、「災害で無傷の家」=WPC工法の住宅に非常に興味を持ってくださいます。あとは値段です。
被災された高齢者の方は「老後資金を多少は持っていないと・・・」と言われます。
WPC工法の住宅も現在では技術革新や企業努力によって規格住宅で坪単価60万円前後から購入できるのです。
住宅展示場に何度も足を運んで研究されている方は、この金額が決して高いわけではない、というのをお分かりだと思います。
わずか数百万円の差で、時には命の危険にされされながら、毎年襲い来る地震や台風等に怯えながら生活をするのか、と言うことです。
平成30年7月豪雨で自宅が全壊扱いで建て直しを余儀されている方が、もう災害は他人事になっている現状に驚かされてしまいます。災害をなめてはいけません。
「あの時、児玉所長の言うことを聞いておけばよかった・・・」と悔やんでも遅いのです。
真備町では1年が経過した今なお、窓が開け放たれ、放置されたままの住宅が至る所に見受けられます。それが現実なのです。
災害は必ず襲ってきます。災害で損壊する住宅を建ててはいけない! そのことをしっかりと意識して、住宅選びをしていただきたいと思います。
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